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金崎内科医院

〒362-0812 埼玉県北足立郡伊奈町内宿台3-40

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院内報2024年1月1日号を掲載しました

毎年同じようなことを書いているかもしれませんが、今年もとにかく穏やかな1年であって欲しいです。と思ったら、元旦から地震や事故のニュースです。なんということでしょう。
「コロナ禍」は当初の希望的観測ではあるときから突然終わるような状況を思い描いていましたが、ご存知のように未だに終わったという言い方ではできません。でも気づいてみたら世の中はコロナ前の状態には完全に戻ったといっていいでしょう。今年はコロナ後の世界がさらに前に動き出すような気がします。もちろん、いい方向に、と願いたいところですが。

<かぜ情報>

発熱やかぜ症状で受診される方がとても多い状況が続いています。当院でも発熱外来の枠をさらに広げてなんとか対応させていただいておりますが、それでも限界を越えてしまっている状態が続いています。新型コロナは急速な拡大局面とまでは言えませんンが少しずつ増えています。インフルエンザはまだ多い状態が続いています。とにかく今回のインフルエンザ流行はしついこいくらいに長いです。昨年夏から、毎月にようにそろそろ終わるかな、と思っていたのですが結局まだ終わっていません。小児の溶連菌やウイルス性胃腸炎も増えています。

<発熱や風邪症状で受診される際のお願い>

発熱や、熱がなくてもノドの痛みが出現したばかりなどの場合は11:30か16:00の発熱外来(プレハブ診療室)で診療いたします。軽いかぜ症状も含めて事前の電話による予約をお願いいたします。受診予約の電話で朝の診療開始の時間からしばらくは電話がつながりにくい状況が続いており誠に申し訳ございません。
新型コロナウイルス感染が5類扱いとなって以降も、引き続き発熱外来はつづけ、時間と場所を分けて診療を継続しています。社会的にはコロナ禍は終わっているとしても今後もこの形態は続けていく予定です。

<年始診療開始日のお知らせ>

1月3日(水)まで年始の休診で4日(木)より診療開始となります。

<糖尿病コーナー>

糖尿病で通院されている方の年が明けての初めての検査でHbA1cが上がってしまうことはやはり多いです。毎年のことなので私はもう慣れました。上がってしまう理由は皆さまもうすでに察しがついていると思います。その中でも餅を食べ過ぎた、というケースがこの時期は多いです。餅はご存知のようにもち米そのものです。糖質が多いため血糖値を上げやすいですし、太り易くもなります。餅の糖質量を確認しておきましょう。その前にご飯の糖質量です。ご飯1杯の量は120-150gです。軽く盛れば120g、多く盛れば150gということです。ちなみに電子レンジで温めてすぐに食べられるパックご飯は180-200gです。そしてご飯の茶碗軽く1杯120gに含まれる糖質量は約42gです、これはコンビニおにぎり1個の糖質量とも同じです。さて餅についてですが、角切餅1個あたりの糖質量は約27gです。ご飯1杯よりは少ないですが、2個食べるとご飯茶碗やや大盛りの糖質量と同じになります。また、丸餅1個当たりの糖質量は17gです。3個食べるとご飯やや大盛りと同じ量になります。このあたりをまず意識していただければと思います。餅を食べるときの注意点はまず、他の炭水化物と一緒に食べるのは避けるということです。つまり餅を主食と考えて食べるということです。お雑煮にしてしまうと、汁物と同じように感じてご飯も食べたくなるかしれませんが食べるにしてもいつもより量を減らすることをお勧めします。また、きな粉やアンコを混ぜて食べると糖質がさらに増えます。どうしても餅を多く食べたいのであれば、納豆や大根おろし、海苔巻きなども組み合わせてみてはいかかでしょうか(ただし、高血圧や腎臓病のある方には塩分に注意してください)。餅は見た目には大きくないのでつい沢山食べてしまいがちですが、今回ご紹介したようにご飯に換算して量を調節することをお勧めします。

<院長の日記>

大河ドラマ「どうする家康」を最後まで視ました。毎年大河ドラマに寄せられるコメントの「史実と違う」が今回は特に多かったようです。特に正妻の築山殿の描かれかたは従来にはないものでした。大河ドラマはあくまでドラマであって、娯楽として楽しめればいいわけで、それほどムキになって批判しなくてもいいのに、というのが私の考えです。今回も個人的には楽しめました。最期のシーンが印象的でした。天下人となりすべてを手にしたのに家康は「これまでやってききたことで自分が本当にやりたいと思ってやってきたことは一つもなかった」と独白しました。日本史上最大の勝者である家康にこのように言わせたのは面白いと思いました。家康が苦難と忍耐の末に天下を手にしたのはよく知られていて、「人生は遠き道を重い荷を背負って行くが如し」と言ったとされています。今回のセリフ、自分のしたいことをすればいいという程生きるとうことは簡単なものではない、と多くの人が思っていることを表現していて、そういう意味では史実には即していませんが人の在り様をよく描いたように感じました。さて、年末に黒柳徹子さんのインタビューが放送されていました。高齢にもかかわらずここまで元気に仕事を続けられている秘訣は何ですか?との質問に「自分のやりたい仕事しかしてこなかったこと」と答えていました。先ほどの家康とは真逆です。稀にですがそういう人もいるのかもしれません。徹子さんの言ったことをそのままとらえると楽をしているようにも感じますが、本当のところは決してそうではなかったのではないでしょうか。好きな事でも毎日続けることはやはり大変なこと、むしろつらいこともあったはずです。時には迷うこともあったかもしれません。勝手な想像ですが。私も含めて多くの人たちは目の前に現実に対処するので精一杯、かつてもっていた夢も今はなくなった、変わってしまった、といった状況だと思います。自分の好きな事を仕事にできる人の方が少ないでしょう。むしろみんなそうしたら世の中はまわらないでしょう。自分の人生なのに主体的に切り開いてきたのではなく周囲に押し流されていつの間にかここにいる、といった感じでしょうか。人は社会的な生き物であり「人間」とも言うくらいです。他人あっての自分です。この年になってようやくわかってきた気がします。もう一つ付け加えると、容赦ない現実に自分が押しつぶされそうになったら無理せずにそこから逃げる、生き方を変えてみるということを常に考えておくのも大事だと思います。逃げ道は常に確保した上で頑張る、これからはそういう時代だと思います。大谷翔平は凄い人ですが彼もそんな思考をしているのではないかと凡人の私は考えてしまいます。