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金崎内科医院

〒362-0812 埼玉県北足立郡伊奈町内宿台3-40

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院内報2022年4月1日号を掲載しました

上がるものは必ず下がり、下がったものは必ず上がるとこれまでも申し上げてきましたが、下がるのには、いくつかパターンがあるようです。昨年のデルタ株後の日本や他の一部の国のように完全に下がりきる場合だけではなく、少しだけさがってそのままだらだら横ばいが続くようなパターンもあるようです。今のオミクロン株でも国によって完全に下がりきっているパターンもあれば今の日本に様に下がりきらないパターンがあります。なぜそうなるのかは全くわかりません。

<かぜ情報>

3月半ば以降は新型コロナウイルスの検査件数や発熱での受診件数がやや減ったようです。それでも上述のように下がりきらず、日によって多くの陽性判定者が出る場合もあります。また、3月後半から小児の受診がやや減ったようにも感じます。このまま春休みに入りますので少ない状況が続くことを期待したいです。
発熱で受診される場合、引き続き行政からの指導のもとでの、時間的及び空間的な隔離をしたうえでの診療となります。この場合、当院の設定した発熱外来の時間帯に完全予約で対応させていただきますが、診療スペースの準備を毎回行ってからのお一人ずつのご案内になりますのでご不便をおかけすることもあるかと存じますがご理解の程、よろしくお願いいたします。

<新型コロナウイルスワクチン接種について>

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種を続けております。昨年の1、2回目接種同様に伊奈町では行政で一括で予約を受け付け、各医療機関に割り当てる仕組みになります。当院でも割り当てに従って実施しています。当院で直接予約を受け付けることはできません。接種券が住民票のある各自治体から送られてきましたら伊奈町の担当部署で予約をおとりいください。

<糖尿病コーナー>

NHKの朝ドラでは英会話がテーマの一つになっていますね。以前からお話ししているように私も以前からコツコツと英語の勉強を続けていて時々試験を受けたり、ネイティブスピーカーとも話したりしています。それはさておき、あるリスニング(聞き取り)の問題で、「買い物の仕方」を取りあげていました。英語の教材なので内容はすぐ忘れてもいいはずなのですが、なんとなく気になったのでしょうか、ふと思い出すことがありました。内容はこのようなものです。ラジオでパーソナリティがちょっとした豆知識として話している設定で、買い物をするときは事前に買うものをリストアップしておきましょう、というものです。やっぱりなんてことない話ですが、でも案外いいことを言っているとも思いました。つまり、余計なものを買わないようにする、ということです。例えばスーパーに行ったとします。女性の方がまだ行く機会は多いでしょうか。既に目的の商品をカゴに入れたとして、お菓子やジュースの売り場にたまたまか、あるいは意図的に行ったとして家族や自分のためになんとなく買っておこうかな、という気に、それこそ軽いあるいは家族思いの感情からついそれらをカゴに入れてしまうことはないでしょうか。あるいはレジで待っている時にレジ近くにおいてある食品に(電池などもよく置いてありますが)なんとなく手が伸びてカゴにいれてしまう。買ってしまったからには家で食べないわけにはいかない、むしろ食べずに捨ててしまう方が不自然ということになってしまうでしょう。コンビニについてはどうでしょうか。コンビニに行くときには本来は沢山のものを買っておくというよりはすぐ今、あるいはせいぜい翌日まで食べるものを買うのが目的の場合が多いかと思います。でもせっかく来たのだから後で買っておけば良かったと思うようなものがないようにしたい、とちょっとした不安感を覚えます。そこが落とし穴です。やっぱりお菓子や飲み物をついカゴにいれてしまう・・・・。いかがでしょうか。私も気が緩むとそのような行動をとってしまいます。そもそもお店は客に少しでも多く(余計に?)買ってもらうようになっています。店内を明るくきれいにして、軽快な音楽を流し、買って欲しいもの、人気があるものが目につきやすいところにおいてあります(お店で働いている皆さん、ごめんなさい)。お菓子などは決して高いものではないので財布のヒモも緩みやすいです。でもそれが積もり積もればバカにできない事態になることは容易に想像がつきますね。お金も使ってしまうし、体重は増えてしまし、血糖も上がってしまいます。このことを意識しておくだけでも違ってくるのではないでしょうか。それが最初に示した「事前に買うものをリストアップ(決めておく)」ことの大切なところです。最近ではコンビニに一回り小さいカゴも置いてあります。初めにそのカゴを手に取ることも効果的かもしれません。

<院長の日記>

先日、「この世界の片隅に」というアニメ映画を観ました。もともとは漫画が原作でその後、映画だけでなくテレビドラマにもなっています。映画は数年前に作られたもので当時から話題になっていたのはなんとなくは知っていたのですが、最近になってNHKのドキュメンタリー番組で取り上げられたのを見たのがきっかけで興味を持ち今回配信で視聴しました。全く知らない方のために概要を説明しますが、主人公は広島で育った女性で、同じ県内の呉市に嫁ぎます。時代は戦前から戦後にかけてです。広島で戦時中といえば、原爆のことだなとすぐに想像がつくでしょう。確かに「戦争もの」ともいえますが、当時を生きた人の日常や生活感がよく表現されています。やはり主人公も戦争で多くの大切なものを失いますが、呉にいたので直接被爆はしていません。大変な時代にあって、なんとか工夫しながら家族で支えあって日常を過ごしている様子がストレートに過酷な戦争シーンを描くよりかえってリアルに感じられます。でもやっぱり原爆の描写は避けて通れません。その時のシーンはとても印象的です。その瞬間は呉でも振動が伝わりと閃光が見えました。でも、ちょっと瓦が落ちるくらいで特に大きな変化はありません。しかし、空を見上げると広島の方に見たこともない巨大な雲が広がっているのが見えるのです。
今はコロナ禍と言われています。最近では「コロナ後」とか「コロナが終わってから」、という言い方も聞かれなくなってきたように思います。先が見えません。でも、天災、戦争、疫病などの危機がない時代の方がかえって珍しかったのかもしれません。人々は世の中を覆う何らかの不安の中を日常として、前を向いて生きてきたのではないでしょうか。これらの危機はあまりに大きいので誰のせいにもできず、仕方のないこととし、その中でささやかな楽しみを糧にしていたのだと思います。この映画をみてそんな風に感じました。戦争は人が起こすもので、その起こした人を恨むことはできます。今のウクライナ戦争でいえばいうまでもなくロシアのプーチン大統領ですね。でも昔の戦争は戦争を起こしたことを恨んだり、批判したりすることすらできませんでした。受け入れるしかない、という境地だったのでしょう。いまのコロナ禍にあって一方ではメディアで数値が報道され、議論もされていますが、世の中はもう受け入れるしかないとい風潮に徐々に変わってきているように感じます。状況がよくなった時のことはもうあまり考えず、今を淡々と過ごすことで乗り切った方がいい、というかそれしかないように思います。